微生物の奇跡 その3

高嶋博士の「複合発酵」の

続きです。

博士は「複合発酵」による技術を

EMBC(Effective Micro-organism

Brewing Cycle)と名付けました。

訳して

「有効微生物群による醸造サイクル」

です。

「有効微生物群」とは、段階を経て土の中に現れる以下の微生物群のことです。

 

《有効微生物群》

A.発酵微生物=乳酸菌、酵母など

複合発酵のプロセスでは、最初に乳酸菌、酵母などの好気性微生物が動き出します。

彼らは、フザリウムなど好気性の腐敗菌を殺菌し、3%以下に激減させます。

特に乳酸菌はその他の雑菌の活動を抑制する一方、酵母を増殖させて

発酵を促します。

続いて、嫌気性乳酸菌、嫌気性細菌が活動を始めます。

B.放線菌=抗菌物質生産菌

放線菌は土が発する独特の臭いの元で、土の中に広く分布しています。

名前のとおり菌糸を放射状に伸ばし、抗菌性物質を生産して地中の嫌気性細菌やウイルス、

病原菌、リケッチアなどを浄菌します。

この抗菌性物質による働きが嫌気性のフザリウムをゼロにします。

C.窒素固定菌=アゾトバクター、アミロバクター、根粒菌など

生物にとって窒素は不可欠な元素ですから、植物の生長には欠かせません。

放線菌が活躍を始めた後、アゾトバクターなどの窒素固定菌が窒素を取り込んで

固定し、天然の窒素肥料を作ります。

そこからアンモニアや硝酸が生成され、植物がそれを吸収して生長し、それを動物が

食べる、という食物連鎖によって生物に窒素が行き渡ります。

D.光合成細菌・藻菌類=光合成微生物、化学合成微生物

最後に、光合成微生物、藻菌類、化学合成微生物が二酸化炭素、窒素を

取り込んで、光合成、化学合成によって、分解菌分解物、有機物、

無機物からエネルギーを作り出します。

これらの菌は、あらゆるものをプラスチャージに転移させるもので、

有効微生物群の中でも主力となる存在です。

 

これらの微生物のうち、A.Bが働くプロセスを「発酵系」、

C.Dが働くプロセスを「合成系」と言い、土の中で両者の微生物たちが

手をつなぎ、共生するようになると、土の生態系は「発酵合成型」という、

最も理想的な状態になるのです。

 

複合発酵法を導入した畑には雑草が生えなくなります。

雑草は土の中に水素イオンが多いと生えやすくなりますが、

光合成微生物、化学合成微生物が増えると、これらの微生物が

水素イオンを取り込み、二酸化炭素や有機物と反応させてブドウ糖を

作ります。そうすると、エサである水素イオンを失うので、

雑草が生えなくなるのです。

 

「複合発酵法」のメリットは他にも沢山ありますが、

詳しくは本書をご覧頂く事にして、ここでは

「複合発酵法」に使用する資材について触れます。

これほど素晴らしい方法でありながら、使用資材は驚く程

シンプルです。

《「複合発酵法」で使用する資材》

1. 固形バイオ

稲わらやもみを砕き、ぬかを混ぜて「複合発酵」させ、

乾燥させたもの。ふかふかした粉末状で香ばしい甘い香りが

する。これを土に撒くことで、地中の微生物を有効な働きへと

方向づける。(犬や猫も喜んで食べる。)

2.液肥

発酵を行う微生物のエサになる。下水処理で生じた汚泥などを水で

薄めたもの。

3.酵素水

作業の最後に撒くもので、まず酵素水プラントを作る。

一辺約1mの大型ポリタンクを10個ほど用意し、

パイプでつなぎ、ポンプを組み合わせる。

最初のタンクに微生物の培養液と、そばの沢から引いた水を注入。

培養液には微生物の元となるモルト(複合発酵による酵素を抽出した

液)と、微生物を元気にする糖蜜などのエサが入っている。

 

この方法で唯一手間がかかるとすれば、酵素水を作るプラントの設計・組立と、

送水ポンプの調整くらいなものでしょう。もちろん除染対象の土地の面積によっても

変化するでしょうが、手間といい、コストといい、表土剥ぎ取り式の現行の方法に

比べたら、格段に優れていると言えるのではないでしょうか。

何よりも素晴らしいのはその効果です。

 「複合発酵法」で除染した土地の線量は

「ゼロ」になっているのです!(左写真)

土もフカフカになり、鉄棒を差し込んでも

どんどん入っていきます。(左下写真)

 

これが嘘でもハッタリでもない証拠に、

実際に除染した土地を見学した方の

感想もあります。

(高島開発工学総合研究所 公式ブログ)

http://takashima.tidt.fool.jp/?eid=43

 

今日も、「手抜き除染」のニュースが報道されていました。

詳細な手抜き除染に関する情報が入りながら放置していた環境省には

どれほどの怒りをぶつけたら良いのか、言葉もありません。

ただ、こうした不毛なニュースを耳にするたびに、

一日も早くこの「複合発酵法」による除染が広まって、

再び肥沃な大地を蘇らせて欲しい!と強く強く思います。